失敗しない羽毛ふとん選びのために知っておきたいポイント
羽毛ふとんを選ぶときに必ず目にするのが 「ゴールドラベル」。
名前の響きだけ聞くと、「品質が保証されている特別なラベル」と思われがちですが、実はこのラベルについて、正しい情報があまり知られていません。
この記事では、ゴールドラベルの意味や注意点、そして最後に“なぜ西川の羽毛ふとんにはラベルが付いていないのか”を分かりやすくまとめます。
■ ゴールドラベルとは?
ゴールドラベルは、**日本羽毛製品協同組合(日羽協)**という団体が定めた基準を満たした羽毛ふとんに付けられる品質表示です。
ラベルには4種類あり、
プレミアムゴールド → ロイヤルゴールド → エクセルゴールド → ニューゴールド
の順でランク分けされています。
● ラベルで分かる主な情報
- ダウンの混率(%)
- ダウンパワー(DP値)
- 洗浄度などの基準
- 偽表示防止のための管理番号
特に「ダウンパワー(DP値)」は注目されやすいポイントで、
数値が高いほど、羽毛のふくらみが良く、あたたかさが高い とされています。
■ ゴールドラベルの種類と分類
ニューゴールド:
ダウンパワー300 dp以上/混率50%以上/清浄度500mm以上/酸素計数4.8mg以下


エクセルゴールド:
350 dp以上/混率80%以上/清浄度500mm以上/酸素計数4.8mg以下


プレミアムゴールド:
440 dp以上/混率93%以上/清浄度1000mm以上/酸素計数4.8mg以下


ロイヤルゴールド:
400 dp以上/混率90%以上/清浄度1000mm以上/酸素計数4.8mg以下


このように、数値が高いほど羽毛そのものの性能(ふくらみ=保温性)が高いことを示しています。羽毛1gあたりの体積(cm³/g)を示す「ダウンパワー」が大きいほど良質です。
■ ゴールドラベルの注意点
ここが重要です。
ゴールドラベルはあくまで 日羽協のラベル基準を満たした“国内組立品” に付けられるもので、
ラベルが付いていない=品質が低い、という意味ではありません。
また「ラベルの色=製品全体の品質」ではないため、
実際には
- 生地の質
- キルト(縫製)
- 羽毛の産地
- 選別工程
- 仕立ての丁寧さ
などの要素のほうが寝心地に大きく影響します。
ラベルの有無、ランクだけが品質ではありません。
■ 高級品・有名メーカーはゴールドラベルがついていないことがある
業界ではよく知られていますが、
“ゴールドラベルが付いていない”ことが羽毛ふとんも存在する のです。
理由は単純で、
上位メーカーは独自基準で羽毛や仕立てを管理しているため、日羽協と異なる基準で品質管理しています。
特に老舗メーカーほど、海外農場との独自ルートや職人の技術力によって、独自の品質を作り出しています。
■ なぜ西川の羽毛ふとんには「ゴールドラベル」が付いていないのか?
ここが一番気になるポイントだと思います。
結論から言うと――
西川は自社独自の厳しい基準(NISHIKAWA QUALITY)で羽毛を管理しているため、他団体のラベルを付ける必要がないからです。
それにはきちんとした理由があります。
- 羽毛の仕入れから選別、洗浄、仕立てまで、自社で責任を持って行っているため
- とても細かい“西川独自の品質チェック”を設けており、常に高いレベルで管理しているため
- ゴールドラベルよりも厳しい自社基準で品質を保証できるため
こうした理由から、西川ではあえて外部のラベル制度に頼らず、
**「自分たちでしっかり管理できる品質」**を大切にしています。
つまり、
- ラベルがない=品質が低い という意味ではなく、
- 「ラベルをつけなくても安心できる品質づくりをしている」
というのが正しい理解です。
お客様には、「西川は独自の厳しいチェックで守られた“安心品質”のブランド」と思っていただければ大丈夫です。
■ 羽毛ふとんを選ぶときに大切なのは「ラベル」ではなく…
これだけ押さえれば、失敗しにくいです。
✔ 羽毛そのものの品質(精製方法・選別・重量)
✔ ダウンパワーやかさ高の数値だけでなく実物の嵩だか、手触り
✔ キルト構造(片寄り防止・センターボリュームなど)
✔ 生地の質(超長綿・軽さ・通気性)
✔ 購入店のアフターサービス(クリーニング・リフォーム対応)
ラベルだけで判断すると、
「ラベルは良いのに実際は重い」「暖かくない」
ということもあり得ます。
■ まとめ
- ゴールドラベルは日羽協の品質基準を満たした“国内組立品”の証
- ラベルの色=製品の品質ではない
- 有名メーカーほどラベルが付かない傾向
- 西川製品にラベルがないのは“独自の高基準で管理しているため”
- 羽毛ふとん選びはラベルよりも“羽毛・生地・キルト・仕立て”が重要